第六章 イ・ヨンボのこれから

メジャーデビュー目指す下積みには十分過ぎるほどの年月を重ねた。 気付けば磐石な家庭も築き上げ 5人の子ども達も成長し ヨンボの夢を実現させるという由華利の夢を叶えるだけとなった今。

─ふと由華利は思った。

ヨンボのことなら誰よりも知っているからと自らマネージャー業を買って出た由華利だが、ヨンボのことを知らない人に言葉を尽くして一生懸命に伝えるけど ヨンボが歌えば 数倍もの早さでダイレクトに、かつ、ストレートに心に入っていく。。。

 

ならば!!

もっともっと歌える場を広げなければならない!

 

地球上のすべての人に届けるためにはこのままだと寿命を延ばしても間に合わないではないか!急務だ~!!とチャキチャキの江戸っ子の由華利の気質が自らの背中を押す。

 

なぜなら二人にはこんな目標があるから。

ヨンボの両親の祖国を隔てる38度線の非武装地帯を やがて南北の友が歌い踊る平和公園にしたいと願い作った作品『同胞のうた』がある。

 

コンサートでは会場を平和公園に見たてて、この歌をみんなで歌って踊っている。 いつ出演依頼があってもスタンバイはOK🤗 その平和公園をはじめ世界中の国境に🌸桜🌸の植樹をして隣国同士の紛争のない🌈PEACE LINE🌈へと塗り替えていきたい。

 

その暁にはヨンボバージョンの民衆の歌『エルドラド~笑顔の地球(ほし)~』を レ・ミゼラブル級のミュージカルにして世界各国の子ども達と作り上げ 後世に残していきたいと考えている。

 

そんな二人の壮大な目標実現に向けて今日もどこかで誰かのために歌ってるイ・ヨンボと 彼を見つめる由華利はエンジン全開二人三脚で猛ダッシュ🏃🏃💨💨💨ワッセワッセ